穴が開いている部品の検査は、目視で穴の有無を確認すれば良いのですが、単に穴が開いているだけでなく直径や深さなどの諸条件を満たしていないと組付けたときに不具合が生じたり、穴が小さいときなどは組付けができないこともあるので目視だけでなく寸法検査も必要になって来ます。穴の大きさや深さを調べるとき便利なのがピンゲージで、これを中に挿入しようとしたときスムーズに入ることと奥まで入れたときにがたつきが少ないなどの判断で合否判定ができます。深さに付いてもピンゲージに深さを示す印を入れておけば、それを入れたときに印の位置を確認すれば正確な検査を実現します。穴の有無は目視で行う方法もあるのですが、ピンゲージを使って検査を行うと同時に穴の有無の確認ができるわけですから検査工程をまとめることができます。
また、ピンゲージは検査治具で利用することができる道具であることも分かるのではないでしょうか。検査治具と聞くと新規に設計が必要なイメージになりますが、単純な検査の場合は身近なもので代用することもできる、そしてピンゲージがその代表的な道具の一つになるわけです。ただ、ピンゲージの場合はこれを穴に入れて大きさの確認や深さの確認をそれぞれ目視で行う形になるので、作業者のスキルにより検査速度や精度に違いが生じることもあるので、検査治具に求められる誰が利用しても同じ結果になるといった要求を十分満たしているとはいい切れません。
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