カスタムソケットは、プリント基板に実装する電子部品の中でアクセサリに分類されるパーツです。カスタムソケットは、既製品を目的に応じて改造するなどベースは既製品のソケットでありプリント基板や電子回路の仕様に合わせて改造が行われたものです。そのため、一般的には試作品の製造段階で利用するケースが多いのですが修理や定期的なメンテナンスなどを容易に行うことを目的で量産品に使用されることも少なくありません。最近の電子機器は多機能でコンパクト化が進んでいますが、これはスマートフォンなどのような携帯端末を見れば一目瞭然です。
薄型タイプのスマートフォンには様々な電子回路が使用されているわけですが、電子回路は複雑になることで不具合が生じたときの故障原因を特定することが難しくなります。そのため、不具合が起きている原因を調べるための治具やツールが開発され早期発見に役立てられています。このとき測定機器などを接続する場所にカスタムソケットが使用されていることもあり、このソケットにコネクター付きのハーネスを接続してその先に測定機器を繋げば、プリント基板を装置から取り外すことなくそのままの状態で検査やテストを実行できます。なお、この場合は、カスタムソケットを使うことで本体を分解することなくそのままの状態でテストができるわけですから、検査やテストにおける工数を大幅に削減できることや分解後の組み立てが不要になるなど様々なメリットがあります。
Be First to Comment