モノづくりの現場の中でも自動車に利用する金属・樹脂・ゴムなどの材料を使った部品製造は、人の命に係わるものなどからも品質に対しての強化が行われるケースが多い分野といえましょう。品質が悪い部品を使って車を製造、その車両を運転していたら事故に遭い色々調べたら部品が良くないなどが理由だった、これではモノづくりの価値を見出すことはできません。部品製造の中では検査治具が使用されるケースが多いのですが、検査工程が複雑なものだけでなく簡易的な検査のときでも検査治具が使用されることがあります。目視検査はもっとも単純で簡単な手法になるけれども、目の疲れや肩こりなどの諸症状で検査品質が低下することも少なくありません。
長時間同じような姿勢で目視で検査を行っていると精神的なストレスや肉体的な疲労などにより、正しい検査が行われなかった部品もしくは製品が出現する可能性も出て来ます。検査治具は、作業者のレベルに関係なく同一の検査を実施できるメリットを持つものですが、単純な目視検査でも検査治具があると工程飛ばしが起こりにくくなる、本来見るべきポイントを治具が全て網羅するかたちになっていればうっかり見落とすなどのリスクを回避できるようになります。ただ、全ての製品に治具を作ることはコスト的な問題や治具を保管するためのスペースそして検査治具の管理およびメンテナンスなどが掛かるので、必要となる製品のみに限定されるケースは多いといえましょう。
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